ヘッジホッグ、汗と涙のワーホリ物語 No. 17
職と食と大ショック
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ある夕方、突然ジンハーンが僕らの部屋に入って来た。「ヒロ、ビッグニュースだぞ!」 仕事が見付かる間は食事をケチっていかないとやっていけない、と昨年得た体験から食事の節約を来た当初から僕は続けていた。一日2食、毎朝は食パンにバターを付けたものを4枚、お昼抜きの夜はインドのインスタントラーメンとパスタで一日おきのローテーションという経済的な食生活をしていた。食パンはテスコ(こちらのスーパー)で19ペンス(約¥35)、インドのラーメンは5つで£1(約¥180)、パスタもテスコで21ペンス(約¥43)。なんにせよ、一日¥100もかからないという食生活。さらに、今日なに作ろうかな、という心配が全く要らない。 こういう食生活をして3週目のある日、洗面台にある蛇口をむしゃむしゃとまるでリンゴを齧るかのように食べる夢を見た。あまりに美味しそうに食べていたのでほんとに食べたのではないか、と思い洗面所まで夜中の3時ではあったが確認しに行くことにした。(味ですら未だに口の中に残っている。あのくちゃくちゃと口の中にゼリーのように広がる感覚。まちがいなく僕は蛇口を食べたんだ?!)廊下のあかりを付けて洗面所の扉を開けた。「んっ?!」洗面所の扉から入る廊下のあかりの洩れだけで蛇口に噛んだ後があるかどうか確認できた。「よかった、あれは単なる悪夢だったんだ。」しかし、この悪夢はこの日だけではなかった。なんと、その明くる日も同じ悪夢を見てしまった。そして何が一番ばかばかしいかというと、昨夜と同じ行動を取って洗面所まで確認しに行ってしまったことだった。僕は確認しに行った後、何やってんだろう?、と自分に腹が立った。 さて、飲んだくれたある日、さすが酷い二日酔いだったが、午後からの授業にはなんとか回復して普段通り授業を受けることができた。その休憩時間、校長のボイドが生徒みんなに集まるように声を掛けている。みんな、なんだろう?、という思いで彼の周りに集まると、ボイドは一度うつむいて深呼吸をひとつして、深刻そうな表情を見せて言葉を発しはじめた。 つづく |